人間。マルニアと会話する事は出来ない。地方や国によってそれぞれだが、統計すると一番数が多い。胎生であり、子供は母体から産まれる。尚、ヒューマの肉はスロア=セリンにとって麻薬のようなものであり、スロア=セリンにヒューマの肉を与える事はどの国でも禁止されている。ヒューマの肉を食べてしまったと分かったスロア=セリンは捕獲された後「処分」される。
動物。ヒューマの言葉は理解出来る個体が多い程度には知能が発達しているが、ヒューマに自分の言葉を伝える事は出来ない。同種族や、スロア=セリンと会話が出来る。ヒューマと同じく胎生であったり、卵生であったりする者がいる。
ヒューマとマルニアの姿を行き来する種族。ヒューマより格下に見られたり差別される事が多く、種族故に制限される事も多い。しかし、どの種族とも会話する事が出来る。
ヒューマのような姿でありながら、所々にマルニアの特徴(耳や尻尾)を宿した姿がスロア=セリンの姿と言える。ヒューマとマルニアの姿を行き来するのは、差別から逃れる為。マルニアとして生きていくか、ヒューマとして生きていくか、敢えてスロア=セリンとして生きていくかはそれぞれ。
この種族は卵生であり、住宅には卵を育てる為の設備が作られている。スロア=セリンの夫婦が子供を授かることを願いながら設備に札を掛け、スロア=セリンの姿で寝床を共にすると、翌朝卵が置かれやがて子供が産まれる。
ドラゴンやペガサスと言った幻獣に変化するスロア=セリンは【上位種】と言われる。《フォニム》を扱うのが得意で、属性とは別に一つだけ特別な能力を持っている。自身を守ってもらう為・各々の立場上自由に動く事が出来ない場合の情報収集役にする為、その多くは種族を問わず「従者」を一人~数人持っている。オーヴァーチュア島にある[音素の木]が不定期的に付ける実から産まれ、その肉体は《フォニム》の塊のようなもの。身体から《フォニム》が尽きない限りは死亡しないし、何百年何千年と生きている【上位種】も居る。しかし強い感情を持った相手に傷付けられると、体にその傷が一生残ってしまう。もし死亡しても死体は残らず、その身体は[音素の木]に還り、暫くすると全くの別人として生まれ変わる。
また、国や地域によっては信仰の対象になっていたり、神として崇められている個体が居たり、一般人に紛れて暮らしたり、全てと距離を置いた場所に住処があったりと、生活形態は様々であり、個体によって特殊能力の規模や上位種としての役割、それの捉え方や能力の活かし方も様々。
異形。ヒューマの体とマルニアの体を合わせたキメラのような姿である事が殆ど。属性が発現していても、《フォニム》を扱うのが苦手な者が多い。まともな姿をしていても、属性を持たない者はこれに含まれる。食用として育てられている生き物も属性を持たない為、分類としてはこの種族に当て嵌る。寿命が短く40~50年前後。その所為か体の成長が早い。
この種族はどの種族からも見下され、待遇も良くなく見世物や奴隷にされる事が多い。
[音素の木]がリヴァ=トアンの《フォニム》に触れた時に産まれてしまう、本来ならば存在しなかった種族。【上位種】のような特徴を持っているリヴァ=トアン。世界に十数体しか居ないとされている。通常のリヴァ=トアンと同じくその寿命は短く50年前後で体の成長が早い。《フォニム》の扱いが苦手な者が殆どだが、属性とは別に一つ特殊能力を得ているのは【上位種】と同じで、未だ謎の存在として研究者や見世物小屋、奴隷売りなど多くに狙われている。